視覚的スキーマとは?
人間の脳は、外界からの情報を処理するために、膨大な量のデータを扱っています。
しかし、脳がすべての情報を常に新たに処理しているわけではなく、脳は視覚的な情報を処理する際に、一部の情報を省略したり、以前に処理した情報を再利用することで、効率的に処理を行っています。
このような脳の機能は「視覚的スキーマ」と呼ばれ、過去の経験や学習に基づいて、脳がある程度の情報を自動的に補完することで実現されています。
例えば、ある建物を何度も見ていると、建物の形や色、配置などの情報を脳が記憶し、次回その建物を見たときには、その情報を再利用することで建物を認識します。このようなプロセスにより、脳は効率的に情報を処理することができます。
この視覚的スキーマは、脳以外のコンピュータの概念であるキャッシュメモリに似ているという見方もできます。
キャッシュメモリも、よく使われるデータを一時的に保存しておくことで、プログラムの処理速度を向上させることができます。