テキストを音声に変換する技術、Text-to-Speech(TTS)の説明です。
Pythonのサンプルコードもあります。
Text-to-Speech(TTS)とは?
Text-to-Speech(TTS)は、テキストを音声に変換する技術です。
これにより、コンピュータが自然言語を発話することができるようになります。
TTSは、視覚障害者や自動応答システムなどのアプリケーションで広く使用されています。
TTSを導入する方法には、いくつかの方法があります。
以下はその一例です。
- オンラインTTSサービスを使用する
- オンラインTTSサービスは、テキストを入力するだけで、自動的に音声を生成可能
- 代表的なもの
- Google Cloud Text-to-Speech
- Amazon Polly
- IBM Watson Text-to-Speechなど
- TTSライブラリを使用する
- TTSライブラリを使用すると、ローカルでTTSを実行可能
- 代表的なライブラリ
- OpenJTalk
- eSpeak
- Festivalなど
- TTSアプリケーションを使用する
- 多くのTTSアプリケーションが存在し、それらはテキストファイルやWebページから音声ファイルを生成することができる
- 代表的なアプリケーション
- Balabolka
- NaturalReader
- TextAloudなど
PythonでTTSのライブラリを使用する方法
多くのプログラミング言語には、TTSを使用するためのライブラリが用意されていますが、ここではpyttsx3 を使用したPythonでの使用例を見てみましょう。
pyttsx3とは?
pyttsx3は、Pythonでテキストを音声に変換するためのライブラリで、Pythonスクリプトから簡単にテキストを音声に変換することができます。
pyttsx3は、Windows、Linux、およびMac OS X上で動作し、Python 3.xに対応しています。
pyttsx3の特徴は、以下の通りです。
- 複数の音声エンジンをサポート
- 変換するテキストをカスタマイズできる
- 話す速度や音量を調整できる
- 話し終わるまで待機することができる
- イベントベースのアーキテクチャをサポートし、非同期で音声合成を実行できる
以上が、pyttsx3の概要です。
pyttsx3をインストール
pyttsx3をインストールするためには、以下の手順を実行します。
Pythonのバージョンを確認する
Python 3.4以降が必要なので、pyttsx3をインストールする前に、Pythonのバージョンを確認しましょう。
ターミナルまたはコマンドプロンプトで以下のコマンドを実行し、バージョンを確認します。
python --version
pyttsx3をインストールする
pyttsx3をインストールするには、以下のコマンドを実行します。
pip install pyttsx3
上記のコマンドを実行することで、pyttsx3とその依存関係が自動的にインストールされます。
PythonでTTS「pyttsx3」を使用するためのサンプルコード
以下はPythonでTTSを使用するためのサンプルコードです。
import pyttsx3
engine = pyttsx3.init()
engine.say("Hello, how are you?")
engine.runAndWait()
上記のコードでは、pyttsx3ライブラリを使用しています。
まず、init()メソッドを呼び出してTTSエンジンを初期化し、say()メソッドで音声を生成し、runAndWait()メソッドで音声を再生しています。
pyttsx3ライブラリを使用すると、音声合成エンジンの機能を制御することができます。
以下に、pyttsx3で音声合成エンジンの設定を変更する方法を示します。
女性の声に変更
pyttsx3のデフォルトは男性の声ですが、pyttsx3のsetProperty()メソッドを使用して、女性の声に変更することができます。
import pyttsx3
engine = pyttsx3.init()
voices = engine.getProperty('voices')
# 女性の声に変更する
engine.setProperty('voice', voices[1].id)
engine.say("Hello, how are you?")
engine.runAndWait()
話す速度の変更
pyttsx3のsetProperty()メソッドを使用して、話す速度を変更することができます。
速度のデフォルトは 「200word/min」です。
import pyttsx3
engine = pyttsx3.init()
# 話す速度を変更する
engine.setProperty('rate', 150) #150word/min
engine.say("Hello, how are you?")
engine.runAndWait()
ボリュームの変更
pyttsx3のsetProperty()メソッドを使用して、ボリュームを変更することができます。
ボリュームの設定範囲は、0.0から1.0で、例えば、0.5で半分のボリューム、1.0でフルボリュームです。
import pyttsx3
engine = pyttsx3.init()
# ボリュームを変更する
engine.setProperty('volume', 0.5)
engine.say("Hello, how are you?")
engine.runAndWait()
以上のように、pyttsx3を使用することで、音声合成エンジンの声、速度、ボリュームなどのパラメータを簡単に設定することができます。
TTSは、多くのアプリケーションで使用されており、多くの開発者が利用することができます。
各種サービスやライブラリが提供されているため、簡単に導入することができます。