受動意識仮説

受動意識仮説とは?

1983年に行われたリベットの実験は、「自由意志」の存在についての研究で、具体的には、脳の活動が意識的な意思決定に先行して起こるという「受動意識仮説」に関する実験でした。

被験者は、タイマーを見ながら指を動かすタスクを行い、その指を動かそうと思った瞬間のタイマーの位置を記憶してもらいました。

また、脳波を計測するために、被験者には脳波センサーを装着しました。

結果として、脳の活動が指の動きよりも先行して起こっており、被験者が指を動かす前に脳の活動が起こっていたことが示されました。

この結果は、人間の自由意志が決定的な役割を果たしているわけではなく、脳の活動によって制御されている可能性があることを示唆しています。

  • 被験者は
    • タイマーを見ながら指を動かすタスクを行う
      • その指を動かそうと思った瞬間のタイマーの位置を記憶
  • 脳波を計測するために
    • 被験者には脳波センサーを装着
  • 結果
    • 脳の活動指の動きよりも先行して起こる
    • 被験者が指を動かす前に脳の活動が起こっていた
  • この結果は
    • 人間の自由意志が決定的な役割を果たしているわけではなく
      • 脳の活動によって制御されている可能性があることを示唆

私の個人的な考察

ここからは私の個人的な見解ですが・・・

上記の結果を理解するために、大雑把にいって以下のように解釈すると納得がいくのですが、どうでしょうか?

  • 指を動かす=顕在意識
  • 脳の活動=潜在意識

例えば

  • 自転車の乗り方を習得するとき
    • 色々と神経を使う
      • 慣れると自動化して、無意識かつ反射的にバランスがとれる
  • パソコンの処理でも
    • キャッシュという仕組みがある
      • 毎回同じものを取得しない
        • 保存してあるデータがあればそれを参照

その方が、処理が速いし、エネルギーの節約になります。(用語集「視覚的スキーマ」を参照してください)

実験の結果は「自由意志」を否定しているような印象を受けてしまいますが、はっきりとした「自由意志」があるならば、それは潜在意識に溶け込んでいるはずだと思います。

指を動かす前に起こる「脳の活動」は、「自由意志を反映したものだ」と言えるのではないか、と思いますが、いかがでしょうか?

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