プログラミング言語の一種、MATLABなど「シンボリック言語」の説明です。
- シンボリック言語 とは?
- MATLAB、Mathematica、Maple、Maxima
- MATLAB Simulink とは?
- MATLAB Simulinkはリアルタイムシステムの開発にも使用される
シンボリック言語 とは?
シンボリック言語とは、コンピューターのプログラミング言語の一種で、数学的記号や文字などを使ってプログラムを記述する言語のことを指します。
シンボリック言語は、一般的に高度な数学的操作を必要とする問題の解決に用いられます。
例えば、代数的式を簡単にするような操作や微積分の操作などが可能です。
また、シンボリック言語は、データ分析、機械学習、人工知能、自然言語処理などの分野でも使用されます。
一般的なシンボリック言語には、MATLAB、Mathematica、Maple、Maximaなどがあります。
これらの言語は、コマンドラインやグラフィカルユーザーインターフェイスを通じて使用され、高度な数学的演算やデータ処理が可能です。
MATLAB、Mathematica、Maple、Maxima
それぞれのシンボリック言語について、簡単に説明します。
- MATLAB
- 数値計算や可視化に特化した高水準言語
- ベクトル、行列、配列、プロット、関数等の操作に適している
- アルゴリズムの実装やデータ解析に使用される
- 数値計算ライブラリやGUIツールボックスなどの拡張機能も提供
- 機械学習、信号処理、画像処理などの分野でも広く使われている
- Mathematica
- 科学技術分野で広く使われている高水準言語
- 数学的記号を含む数式を扱う
- 代数的式の簡約、微積分、方程式の解法、グラフ作成など
- 高度な数学的演算が可能
- 代数的式の簡約、微積分、方程式の解法、グラフ作成など
- 機械学習、画像処理、音声処理、自然言語処理などの分野でも使用される
- Maple
- 数学的記号を使った数式処理や解析に特化したシンボリック言語
- 微積分、代数的式の簡約、線形代数、微分方程式など
- 高度な数学的演算が可能
- 機械学習、数値計算、画像処理などの分野でも使用されている
- Maxima
- 数式処理、代数的式の簡約、微積分、微分方程式、グラフ描画などに特化したシンボリック言語
- 数式処理ソフトウェアの一部として提供され
- Linux、Windows、MacOSなど、多くのプラットフォームで利用可能
- 数学教育のために使用されることもある
MATLAB Simulink とは?
MATLAB Simulink(シムリンク)は、MATLABの拡張モジュールの一つであり、システムレベルのモデルベース設計を実現するためのソフトウェアです。
Simulinkは、ブロックダイアグラムを使ってシステムをモデル化し、シミュレーションやコード生成などの機能を提供します。
- Simulink
- 制御システム
- 信号処理システム
- 通信システム
- 自動車や航空機の動力学システム
- 電力システム
- など様々な分野のシステムをモデル化するために使用される
また、Simulinkは、システムの検証や評価、設計の最適化、ハードウェアの実装などにも使用されます。
MATLAB Simulinkはリアルタイムシステムの開発にも使用される
Simulinkはシステムを実際に動かすことができ、ハードウェアの実装に使用されるソフトウェアと接続できるため、開発者はシステムを実際に構築してその性能を評価することができます。
Simulinkには、Stateflowというサブモジュールがあり、状態遷移図を使ってシステムの状態遷移をモデル化することができます。
また、Simulinkは、MATLABの他のツールボックスと統合されており、MATLABのコマンドラインやスクリプトからSimulinkのモデルを制御することもできます。