カカオ豆を発酵・乾燥させた後、焙煎する工程で、行う処理「ダッチプロセス(アルカリ処理)」のメリットデメリットの解説です。
高カカオのダークチョコレートを選ぶ際にも知っておきたい情報なので、健康志向の高い方には、ぜひご一読いただきたい内容となっております。
ココアパウダーの製造方法:「ダッチプロセス」と「ブロマプロセス」
ココアパウダーには以下の2つの製造方法があります。
- ダッチ・プロセス(Dutch process)
- ブロマ・プロセス(Broma process)
カカオ豆を発酵・乾燥させた後、焙煎する工程で、ダッチプロセスを行うことがあります。
「ダッチプロセス」のメリット・デメリット
ダッチプロセスでは、カカオ豆をアルカリ処理することで、苦味や渋みを抑え、風味や色を良くします。
しかし、この処理によってカカオポリフェノールやフラボノイドなどの栄養素が一部失われる可能性があるのです。
- メリット
- 苦味や渋みが抑えられる
- 風味や色が良くなる
- デメリット
- カカオポリフェノールやフラボノイドなどの栄養素が一部失われる可能性がある
最近では、カカオポリフェノールが体に良いということで、高カカオのダークチョコレートが人気ですが、「ダッチプロセス」と記載されている商品は、せっかくの恩恵を受けられない可能性があります。
そのため、栄養価を重視するなら、ダッチプロセスされていないカカオ(ココア)を選ぶと良いでしょう。
ダッチプロセスされていないカカオ(ココア)は、原材料表示に「アルカリ処理していない」や「アルカリ処理なし」と記載されています。
ただし、ダッチプロセスは、苦味や渋みを抑え、風味や色を良くする効果があります。
そのため、栄養価よりも味を重視するなら、ダッチプロセスされたカカオ(ココア)を選ぶのも良いでしょう。
具体的には、ダッチプロセスされたカカオ豆から作られたカカオ(ココア)は、以下の特徴があります。
- 苦味や渋みが少なく、まろやかな味わい
- 色が濃い
- 保存性が向上
一方、ダッチプロセスされていないカカオ豆から作られたカカオ(ココア)は、以下の特徴があります。
- 苦味や渋みが強く、濃厚な味わい
- 色が薄い
- 保存性が劣る
したがって、カカオ(ココア)を選ぶ際には、味や栄養価、保存性などの観点から、ダッチプロセスの有無を検討すると良いでしょう。
まとめ
おそらくこの記事にたどり着いて読んでいる方は、健康リテラシーが高いはずですので、ココアパウダーの製造方法は「ダッチプロセス」ではなく「ブロマプロセス」を選びましょうという結論になります。
この記事を、ココア、ダークチョコレート、カカオニブなどの、カカオ製品を選ぶ際の参考にしていただければ幸いです。